フィリピン経済成長見通し【2024-2028年】

第188回開発予算調整委員会(DBCC)で、2024年から2028年までの経済成長率見通しが発表されました。

GDP成長率見通し(2024年~2028年)

2024年:6.0%〜7.0%
2025年:6.5%~7.5%
2026年~2028年:6.5%~8.0%

これらの目標を達成するために、政府は「インフレに対処するための政府の努力の持続、政府支出の効率化を図るためのデジタル化の推進と導入、インフラ整備の加速、労働力の技能開発の拡大、産業間のサプライチェーン連携の強化」など、さまざまな対策を示しています。

特に、インフレの影響を緩和する取り組みが強調されており、積極的な金融政策と政府の介入によってインフレ率を4%未満に抑えることを目標としています。
また、インフラ投資はGDP比5.0%〜6.0%を維持する計画で、経済への乗数効果、ビジネスコストの削減、質の高い雇用の創出が期待されます。

これらの施策により、フィリピンは高い経済成長を維持することで、2年以内に上位中所得国の地位を達成し、2028年までに貧困率を1桁台に引き下げることを目指します。

2024年第1四半期の成長率は5.7%で、ASEAN6カ国(インドネシア5.1%、マレーシア4.2%、シンガポール4.2%、タイ1.5%)と比べてもその成長率は上位を占めています。

インフラ開発の促進とともにフィリピンで今後も高い経済成長が続くことで、投資家にとっては今後さらなる不動産市場の拡大と、不動産資本価値の上昇が期待できます。